大地のコレクション展2022

礒﨑 真理子 1964 - 2013
礒﨑 真理子 1964 - 2013
イタリアと日本を行き来しながら制作活動を続けていた礒﨑真理子。ファエンツア国立陶芸学校、石切り場として有名なカラーラの石彫工房などで研鑽を重ね、有機的なフォルムとカラフルな色合いで独特な世界を切り拓いてきた。特に素焼きのテラコッタに赤・青・黄色などの原色を吹き付けるスタイルが記憶に留められているが、大分県立美術館の開館時(2015)に、吹き抜けの「天庭」に作品が置かれ、話題をよんだ。礒﨑は自身の空間観について、かつて「作品と空間の関係、作品が空間へ関わっていく過程で周囲との間に生まれる空気感のようなものに興味があり、それらのことを模索しながら、日々制作している。形体については、自然界からインスピレーションを得てそれらを再構築している」と語っており、大分県立美術館を設計した坂茂の木材を豊かに使った空間にゆるやかにとけこんでいる。
■略歴
1964 東京生まれ
1990 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科クラフト専攻卒業
1992 ファエンツァ国立陶芸学校(イタリア)修了
2005 平成17年度文化庁1年派遣芸術家在外研修
2013 逝去
■主な個展
2014 礒﨑 真理子展 アートフロントギャラリー / 東京
2009 礒﨑 真理子展 新宿高島屋10階美術画廊 / 東京
2008 礒﨑 真理子展 カルダッツォコンテンポラリー ナヴィリオモダンアートギャラリー / ミラノ
2007 礒﨑 真理子展 ナヴィリオモダンアートギャラリー / ミラノ
2006 礒﨑 真理子展 ギャラリーフォゴリーノ トレント / イタリア
■主なグループ展
2016 どうしてみんな、花が好き? まつだい「農舞台」ギャラリー / 新潟
2012 大地の芸術祭-越後妻有アートトリエンナーレ 中尾集落、十日町市/新潟
2009 9人展 ―Incoerenza― カルダッツォコンテンポラリー ナヴィリオモダンアートギャラリー/ミラノ
2008 第6回女流彫刻展 サン アゴスティーノ教会/ピエトラサンタ/イタリア
2人展 ―Crystal Sweets― ギャラリー冊/東京
Arte Verona '08アートフェアー ヴェローナ/イタリア
「gallerism2008」 大阪府立現代美術センター
2007 3人展 Hausammann ギャラリ-/コルティ-ナ ダンペッツォ/イタリア
5人展 ―Group!― ナヴィリオモダンアートギャラリー/ミラノ
2006 第3回現代陶芸サロン 14区市庁舎別館/パリ/フランス
2004 工芸群像展[Ⅱ]'04 高島屋美術画廊/横浜・大阪・名古屋
2003 第53回国際現代陶芸コンペティション ファエンツァ国際陶芸博物館/イタリア
2002 工芸群像展[Ⅰ] '02-'03 高島屋美術画廊/東京・京都
2001 Bianco e Nero Fatto ad Arte ギャラリー/モンツァ/イタリア
Art Rotterdam アートフェアー ロッテルダム/オランダ
Duo exhibition De Verde Dimensie ギャラリー/ナイメーゲン/オランダ
■コレクション
大分県立美術館、営団交通伊東保養所「サンテンヤ伊東」、日航ホテル関西空港、(株)INAX、慶ヒ大学(韓国)、ファエンツァ国立陶芸学校(ファエンツァ/イタリア)、石川県立九谷焼技術研修所、草月美術館、ファエンツァ国際陶芸博物館ファエンツァ/イタリア)、原型博物館(ピエトラサンタ/イタリア)、、さいたま広域合同庁舎、簡保新型健康増進施設ラフレさいたま、明治生命さいたま新都心ビル、 (社)江東ことぶき会コスモス老人福祉施設、プラウドシティ梅島、逗子オーシャンヴィラリビエラ、川口有料老人福祉施設、アールブラン大井町、トレンドマイクロ株式会社、(株)二期リゾート 他
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《天庭(あまにわ)》大分県立美術館 写真提供:大分県立美術館

《Flowers : We are here!》2012 松之山エリア photo by Nakamura Ozamu
2012年の大地の芸術祭に参加した。このときは、大友家持の娘が身を投じたという伝説のある松之山エリアの鏡ヶ池近くの神社の境内に陶でできた黄色い花約100個を設置した。景観に溶け込んだこのインスタレーションは《Flowers : We are here!》というタイトルで、来場者への歓迎の意をこめている。

photo by Nakamura Ozamu

【出品作品】《44 Untitled red》2014 テラコッタ、アクリル彩色 500 x 360 x 330mm
今回出品する作品は果実のような形態で、自然界のモチーフから生まれたものと思われる。塗料をテラコッタに吹き付けた原色の明るい赤は、少し凹凸のあるざらついた表面で、かえって生命感、躍動感を感じさせる。テラコッタ以外の大理石・FRPなど彫塑的な作品との対比をお楽しみください。

【出品作品】《Untitled》FRP 800x1800x700
大地の芸術祭 出展作品

