大地のコレクション展2022

大岩 オスカール

大岩 オスカール 1965 -

大岩 オスカール 1965 -

物語性と社会風刺に満ちた世界観を、力強くキャンバスに表現するアーティスト。独特のユーモアと想像力で、サンパウロ、東京、ニューヨークと居を移しながら制作を続けている。サンパウロに生まれ、建築学科を卒業した作家は、東京の建築事務所で働きながらアーティストとしても活動。奨学金を得てニューヨークに移り住み、現在も米国を拠点としている。大岩はよく旅をし、移動しながら複数の文化に根差した自らのアイデンティティを模索しているように思われる。緻密なタッチや鳥瞰図的な構図を使い、新聞記事やネットの中に社会問題の糸口を見出し、入念なリサーチをもとに大画面をしあげる彼の作風のファンは多く、東京都現代美術館、東京国立近代美術館をはじめ国内外の多くの美術館で作品が収蔵されている。

■略歴
1965 サンパウロ生まれ
1989 サンパウロ大学建築学部卒業
ニューヨーク在住

■主な個展
2021 大岩オスカール: 隔離生活 アートフロントギャラリー
2020 眠る世界の夢 カリフォルニア州立大学パシフィックアジア美術館 / パサデナ USA
2019 大岩オスカール リオ、東京、パリ パリ日本文化会館 / パリ
2019 大岩オスカール 光をめざす旅 / 金沢21世紀美術館 / 石川
2016 世界は光に満ちている アートフロントギャラリー / 東京
2012 Traveling Light アートフロントギャラリー 渋谷ヒカリエ キューブ / 東京
2012 Traveling Light クムサンギャラリー / ソウル
2011 アガテ・エリオン・ギャラリー / パリ
2011 大岩オスカール  国立美術館 / リオデジャネイロ
2011 After Midnight トーマス・コーン・ギャラリー / サンパウロ
2009 アジアン・キッチン BTAP / 北京
2008 夢みる世界 東京都現代美術館 / 東京、 福島県立美術館 / 福島、
高松市美術館 / 香川(2009)
2007 ファイブ・ショップ P.P.O.W / ニューヨーク
2006 大岩オスカールとガーデニング アリゾナ州立大学美術館 / アリゾナ
2006 見えない反射 池田 20 世紀美術館 / 静岡

■主なグループ展
2022 瀬戸内国際芸術祭 男木島 / 香川
2022 大地の芸術祭 大地のコレクション展 新潟
2022 感覚の領域  今、「経験する」ということ 国立国際美術館 / 大阪
2021 MOTコレクション Journals 日々、記す 東京都現代美術館 / 東京
2019 上海都市空間芸術季 (SUSAS) / 上海、中国
2018 終わりのむこうへ:廃墟の美術史 渋谷区立松濤美術館 / 東京
2017 北アルプス国際芸術祭 大町温泉郷 / 長野
2016 瀬戸内国際芸術祭 男木島 小豆島 / 香川
2014 Japon 聖アンドレ大修道院メイマック現代アートセンター / フランス
2014 陽光の大地ーブラジルの日系人画家と大岩オスカール 群馬県立館林美術館 / 群馬
2013 瀬戸内国際芸術祭 男木島 伊吹島 / 香川
2013 アート・アーチ・ひろしま 2013 ピース・ミーツ・アート! 広島県立美術館 / 広島
2013 昭和40 年会~We are Boys. 鎌田共済会郷土博物館 / 香川
2013 都市の無意識 東京都国立近代美術館 / 東京
2013 MOTコレクション 第一部 私たちの 90 年 1923-2013 東京都現代美術館 / 東京
2011 グローバル・ニュー・アート 損保ジャパン東郷青児美術館 /東京
2011 We are Boys! 昭和 40 年会 クンストハレ / デュッセルドルフ、 アート・アーセナル / キエフ
2010 瀬戸内国際芸術祭 / 香川
2009 聖獣, タフツ大学美術館ギャラリー / マサチューセッツ
2007 The (s)files エル・ムセオ・デル・バリオ / ニューヨーク

"物語性と社会風刺に満ちた世界観を、力強くキャンバスに表現するアーティスト。独特のユーモアと想像力で、サンパウロ、東京、ニューヨークと居を移しながら制作を続けている。サンパウロに生まれ、建築学科を卒業した作家は、東京の建築事務所で働きながらアーティストとしても活動。奨学金を得てニューヨークに移り住み、現在も米国を拠点としている。大岩はよく旅をし、移動しながら複数の文化に根差した自らのアイデンティティを模索しているように思われる。緻密なタッチや鳥瞰図的な構図を使い、新聞記事やネットの中に社会問題の糸口を見出し、入念なリサーチをもとに大画面をしあげる彼の作風のファンは多く、東京都現代美術館、東京国立近代美術館をはじめ国内外の多くの美術館で作品が収蔵されている。
瀬戸内国際芸術祭は初回から男木島、小豆島を中心に参加。この夏には建築家坂茂設計の男木島パビリオンに壁画を描き、美しい瀬戸内の風景そのものをキャンバスとした協働作品として仕上げる予定。(夏会期、8/5より公開)"
■主なパブリックコレクション
東京国立近代美術館 東京都現代美術館 豊田市美術館 広島市現代美術館
高松市美術館 森美術館 宇都宮美術館 兵庫県立美術館 福島県立美術館
金沢21世紀美術館 群馬県立館林美術館 ブラジル大使館公邸 フェニックス美術館ほか

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物語性と社会風刺に満ちた世界観を、力強くキャンバスに表現するアーティスト。独特のユーモアと想像力で、サンパウロ、東京、ニューヨークと居を移しながら制作を続けている。サンパウロに生まれ、建築学科を卒業した作家は、東京の建築事務所で働きながらアーティストとしても活動。奨学金を得てニューヨークに移り住み、現在も米国を拠点としている。大岩はよく旅をし、移動しながら複数の文化に根差した自らのアイデンティティを模索しているように思われる。緻密なタッチや鳥瞰図的な構図を使い、新聞記事やネットの中に社会問題の糸口を見出し、入念なリサーチをもとに大画面をしあげる彼の作風のファンは多く、東京都現代美術館、東京国立近代美術館をはじめ国内外の多くの美術館で作品が収蔵されている。
瀬戸内国際芸術祭は初回から男木島、小豆島を中心に参加。この夏には建築家坂茂設計の男木島パビリオンに壁画を描き、美しい瀬戸内の風景そのものをキャンバスとした協働作品として仕上げる予定。(夏会期、8/5より公開)

《Drawing for Ogijima Pavillion》2022年 瀬戸内国際芸術祭、男木島 ©Oscar Oiwa Studio

男木島パビリオンでは、瀬戸内の海を眺望できる高台に、坂茂氏との協働でパヴィリオンを建設している。ガラス窓3枚に、海の生物や船団を描いており、そのガラスが重なり合うと一番下のように組み合わされた図柄が出来上がる。

Oscar oiwa.jpg

《かかしプロジェクト》2000 photo by ANZAÏ

2000年の大地の芸術祭では、1994年のファーレ立川につづいてディレクター北川フラムに声をかけられ、最初のまったく何もない里山の風景にかかしを設置した。棚田の中に立ち並ぶ真っ赤なかかしは、棚田で働く人やその家族を型どった。

【出品作品】《美しい芽の家》2009 キャンバスに油彩 1910×1305mm

妻有を舞台として描かれた作品。新潟の民族博物館など地元の調査を行ったときに、昔からの風習や建築空間を知り、囲炉ばたや米俵を木の枝の上に描いた。木は、一見ブラジルのジャングルを思わせるが、桜と松とモミジが左下に描かれている。2017年の北アルプス国際芸術祭にも出品された。

【出品作品】Light tree 2015 キャンバスに油彩、洋金箔 1380 x 1780mm

2019年の金沢21世紀美術館での個展に出品された作品で、暗めの部屋にこの作品が展示されていた。
木の根元が光るのは、建築などに使われるComposition gold leaf (洋金箔)が貼られているためで、深い森の中に光る樹木が描かれる。外から受けて光るのではなく、木自身が発行しえいるイメージで描きたかったという。展覧会全体が、《光をめざす旅》というタイトルのもと、光あふれる鮮やかな色彩とダイナミックな空間構成で観客を魅了した。現実と虚構、人工物と自然、光と影のあいだで揺らめく独特の世界観を、世界を旅しながら追及してきた旅の集大成ともいえる作品。

大地の芸術祭 出展作品

Light Tree
2015
1370 x 1780 mm
キャンバスに油彩、洋金箔
美しい茅の家
2009
1303 x 1940 mm
キャンバスに油彩

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