ニュースNews

[大地の芸術祭2018]  SoKo特別展示より、新作紹介② 《清津川はかつてここを流れていた》

  • [大地の芸術祭2018]  SoKo特別展示より、新作紹介② 《清津川はかつてここを流れていた》

サムネイルをクリックすると、拡大表示します。

[大地の芸術祭2018] SoKo特別展示より、新作紹介② 《清津川はかつてここを流れていた》

2018/08/22

現在開催中の大地の芸術祭2018では磯辺行久が大々的に取り上げられ、最新作《サイフォン導水のモニュメント》をはじめ2000・2003・2015年の大規模作品が再現されています。信濃川の流れとともに変化してきた越後妻有の地理や社会の変化を浮き彫りにする磯辺作品を見直すまたとない機会です。

磯辺行久記念 越後妻有清津倉庫美術館 [SoKo]では磯辺のキャリア初期から妻有でのプロジェクトにいたる一連の活動を網羅的に紹介するとともに、体育館では特別展示として環境的モチーフを全面的にアートに取り入れた90年代以降の作品を展示しています。今回はその中でも、SoKoの校庭部分にかつて存在した清津川の流れを黄色いポールと旗で再現した新作、《清津川はかつてここを流れていた》をご紹介します。

日程 7月 29日(日)~ 9月17日(月) :51日間
営業時間 10:00 - 18:00
URL 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018
http://www.echigo-tsumari.jp
パスポート 大地の芸術祭2018パスポートはアートフロントギャラリーにて発売中
http://artfrontgallery.com/
SoKoに近づくとまず目に入ってくる、校庭部分に連なって立つ黄色いポールと旗。2000年作品《川はどこへいった》からの系譜を感じさせる本作品は、タイトルの通り清津川のかつて存在した流域を視覚化したものです。

《清津川はかつてここを流れていた》


本作品の発端は、車で来るお客様に対してSoKoの目印になるなんらかのサインを校庭部分に作れないか検討している際、学校の裏側を流れている清津川に注目した磯辺さんから提案されたものでした。この信濃川の支流である清津川は、日本三大渓谷のひとつに数えられる清津峡渓谷を形成しています。

SoKoの裏側を流れる清津川


現在の地形図を元に磯辺さんは、清津川が過去数百年の時代ごとに流れを変えて蛇行してきたことを、現在の地形、河岸の石積、上下流の流路の形状などの様子から分析しました。現在SoKoのある場所はかつて河原、中州、湿地であり、川がなくなった後はしばらく田畑であったそうです。

プランドローイング

プランドローイング

プランドローイング


このようなストーリーを念頭に置いて改めて作品を観ると、途方もない年月をかけて川の流れが大地を変えてきたロマンを感じて頂けるかと思います。ちなみにあまり知られていないのですが、この作品は毎晩旗の先端部分のLEDがライトアップされます。日没後の鑑賞も是非お勧めします。

《清津川はかつてここを流れていた》夜景

大地の芸術祭2018は9月17日まで開催中です。越後妻有の新たな旗艦施設となったSoKo美術館への皆様のご来場をお待ちしております。


アートフロントギャラリーでは磯辺行久の貴重な60年代の作品を取扱っております。
作品のご観覧はアートフロントギャラリーへも是非お越しくださいませ。
大地の芸術祭パスポートのご用命はアートフロントギャラリーまで。

アートフロントギャラリー ウェブサイト

トップに戻る